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【感想と評価】映画パッセンジャーは宇宙版タイタニックまであと少し!!

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3月24日(金)に公開された映画「パッセンジャー」。

スターウォーズシリーズやインターステラー、ゼロ・グラビティなど宇宙を題材にした映画は近年でも数多くあるが、筆者は宇宙モノに弱く、気づいたら足を運んでしまう。

今回も、そこそこ面白そうな宇宙モノという感じがしたので映画館に足を運んだ。

映画:パッセンジャーのあらすじ

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この映画は、基本的に男女2人しか出てこない。

地球から別の惑星へと宇宙船を使って移動している最中に、乗客5000人中男女2人だけ冬眠状態から目覚めてしまうのだ。

しかも、目覚めてから移住先の惑星に着くまで残り90年。つまり、船の中で一生涯を終えることになる。

そこでのラブロマンスやアクション、ストーリー展開などが魅力の作品だ。

 

総合評価:星4.0

筆者の総合評価は星4.0(5つで満点)といったところ。

正直、見終わったあとはそこそこ評価が高く星4.2くらいでもいいと思ったが、だんだん落ち着いて映画について考えていたら評価が少し下がった。

「SFモノが好きな人だったら映画館に足を運んでも損はしない」という感じ。

 

良かったところ

まずはネタバレを極力避けて良かったところから。

まずアカデミー賞の美術賞と作曲賞にノミネートされているだけあってセットと音楽はなかなかのもの。

セットは、正直どこまでがセットでどこまでがCGなのか、全く区別がつかなかった。

日本の安いCG映画を見ていると「ここは明らかにCGだな」とわかってしまい興ざめしてしまうが、このパッセンジャーはそういった映画鑑賞に邪魔になる心配は一切せずに楽しめた。

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(▲映画「パッセンジャー」では曲線を多用したセットが美しい)

 

音楽はインターステラーと比べてしまう

音楽は、そこまで珍しいとは感じなかったが、ピアノとグロッケン(鉄琴)の音が宇宙の神秘さを表していてマッチしていたと感じた。

ただ、盛り上がるところではちょっとうるさかったような気もする。インターステラーの巨大オルガンを使ったサントラが衝撃的だっただけに、どうしてもそこと比べてしまう。

 

心理描写が丁寧に描かれている

他には、案外、主人公2人の心理変化を丁寧に描いていたところも嬉しい驚きだった。

主人公たちがなぜその行動になるのか?なぜその言葉を発するのか?きちんと納得しながら観ることができた。

当たり前のことといえば当たり前のことだが、案外主人公たちの行動の動機が理解できず「?」となってしまう映画は多い。

今作の主人公の一人、クリスプラットが出演した「ジュラシックワールド」でのパークの管理者のヒロイン?の緊急事態なのにのほほんとした様子に興ざめしたのを思い出す。

 

予想を小さく裏切り続けるアクション

また、アクションシーンはただ派手な映像を出しているだけではなく、観客の予想を裏切る小さな展開がたくさんあり、ハラハラドキドキさせてもらえた。

ここら辺の脚本がしっかりしているのもこの作品の良かったところだ。

 

悪かったところ

個人的にいまひとつだと思ったのが、尺の長さ。

この映画は2時間ぴったりと、インターステラーの3時間弱に比べるとかなり短めだ。

ゼログラビティの91分のように、アトラクションに徹して短めにするのなら全然良いが、この映画はラブロマンスをはらんでいたり、人生について考えさせられる要素があるため、あと20分は長い方が映画に没入できたように思う。

後味がさらりとしすぎている感がある。この点がすごい惜しい。

以下のネタバレありのパートで詳しく書くが、この映画が宇宙版タイタニックとして傑作映画になる可能性はおおいにあった。

 

綺麗すぎる映像によるリアリティの欠如

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あとは、宇宙船内が綺麗すぎるというか、映像が綺麗すぎるあまりに観客と映画に見えない壁みたいなものができてしまい、リアリティを映像からはいまひとつ感じられなかった。

ここら辺はスターウォーズの汚い洋服や宇宙船、インターステラーのようなほとんどを実写で撮影したリアリティを見習って欲しいと感じた。

 

と悪いところもあるのだが、総合評価は4.0ということで、そこまで気になるほどではない。

 

結論:宇宙モノにワクワクする人は観に行って損はない

結論として、この映画は、宇宙モノが好きな人にとっては映画館に足を運んで損はしないだろう。

宇宙の無重力を感じれるシーンや、無限に広がる宇宙の壮大さ、近未来的なデザイン、設定など、宇宙好きSF好きをワクワクさせる要素がふんだんにある。

また、ラブロマンスが中心になっているので、案外カップルでみにいくのもオススメだ。

 

ネタバレ有りの感想

ここからは、ネタバレを完全に解禁して、持論をおおいいに展開していきたい。

ネタバレをして欲しくない人は、以下からは読まないように注意。

 

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ラストからの妄想

今作は、あまりにもラストがあっさりしていた。

ジムがオーロラの冬眠を解除したという罪が、最後オーロラが一緒に船内で障害を過ごすと決めたことにより完全に許される形となったわけで、その点では筋が通っている。

今回のラストであれば、もう少し時間経過を感じさせるシーンがあと3つくらいはあっても良かった気がする。二人の手がしわしわになっているシーンなどがあったらまた違った感想になったかもしれない。

 

もし自分がオーロラの立場だったら

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また、もし自分がオーロラのように異性に勝手に冬眠状態を解除されてしまい、それに気づいたうえでどんな気持ちになるだろうか?

相手にもよるだろうが、果たして2人で船内で一生を過ごすと決意できるだろうか?

これはとても考えさせられるテーマである。

 

宇宙版タイタニックまであと少しだった

個人的には序盤から終盤にかけては大満足で、うわさで聞いていた宇宙版タイタニックとも言えるかもしれない。とまで思っていた。

だが、冒頭で述べた尺の短さや、エンエィングの描写不足によって、一気に小物感な映画になってしまった。

 

例えば、タイタニックのような一大巨編の映画にするために、まずは尺を最低でも20分は伸ばし、へたすると3時間弱でも良いくらいだ。

 

タイタニックは冒頭では年老いたヒロインが過去を回顧するように始まるが、

パッセンジャーも年老いたオーロラが地球で人々に自分の人生を語っているところから物語を始めたらどうだろう?

これはオーロラの当初の予定だった地球→移住惑星(1年間)→地球と戻ってくる設定をそのままにして、実に240年の時を経て地球に戻ってきたオーロラが語り始めるという感じだ。

そうすると、一気に物語に深みが生まれる。

 

ジムは死ぬべきだった

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また、さらに妄想を広げると、ジムは壊れる船の中で死んでしまい、オーロラだけ船外に脱出して惑星へと到着、というストーリーの方がラブロマンスとして深みが出たように思う。

そうすれば、タイタニックと同じ物語構成になり、感動度がぐっと上がる気がした。

 

まとめ

「結構面白いんだけどあともう一息。」パッセンジャーはそんな映画だった。

またスターウォーズシリーズやインターステラーなど、傑作と呼べる宇宙映画に出会える日を夢見て、これからもSF映画の鑑賞に励んでいきたい。

 

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