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『毛虫のボロ』宮崎駿の新作にNHKが制作過程を取材!長編映画の話も

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11月13日(日)放送のNHKスペシャルで、アニメーション界の巨匠・宮﨑 駿さんを2年にわたって追いかけたドキュメンタリーが放送されました。

 

僕はそれまで宮崎駿さんが新作を制作しているなんてまったく知らなかったのでこの番組を知った時とても驚きました。

また、2年間も取材したとのことでさすがNHK。番組の内容がとても濃く、長期間の取材から、宮崎駿さんの素顔や仕事に対する情熱などがうかがえる部分が沢山見られ、とても面白い番組になっていました。

 

この記事では、宮崎駿さんの引退会見から、今回の番組、そして新作の短編「毛虫のボロ」についてをまとめました。とても長い記事になったので、目次をつけました。お好きなところからお読みください。▼

 

 

宮崎駿引退を振り返る

ここで改めて、彼がどのような形でアニメーション監督を引退したのか振り替えってみましょう。

宮崎駿が引退会見を行ったのはもう3年前の2013年9月7日。

彼は長編アニメーション作品「風立ちぬ」を制作したあとに、電撃的に引退をすると発表しました。

 

それまでも長編アニメーションを作るたびに「もうこの作品を機に引退する。」と言ってきて、「引退するする詐欺」じゃないかとネット上では話題になりましたが、今回の引退は会見の様子からも本当っぽいぞ。という感じでした。

 

宮崎駿の引退会見

引退会見当日は600人の記者70台のテレビカメラが集合しました。そして、NHKのプロフェッショナル仕事の流儀 でも、彼がポニョから風立ちぬ、そして引退会見までを収めたドキュメンタリーになっていました。

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▲引退会見に臨む宮崎駿監督、この時終始笑顔だったのが印象的でした。

 

この会見は、ヴェネチア国際映画祭で発表された宮崎監督引退の発表を受けて開催されたものです。「風立ちぬ」を最後に長編アニメーション制作から引退するという突然の発表に、日本はもちろん、世界中から驚きの声が上がっていました。

 

引退を決意した理由

 この引退会見の冒頭、彼は僕は何度も今まで辞めると言って騒ぎを起こしてきた人間なので、当然まただろうと思われているんですけど、今回は本気です。」

と話し、会場を沸かせました。聞いている方も、「さすがに今回は本気なんだろうな」という感じがしました。

 

宮崎駿さんを長年支えてきた鈴木プロデューサーは、「落ちぶれて引退をするのはかっこ悪いと思っていまして、ちょうど風立ちぬという映画を公開して、色々な方に支持されている時に決めた。」ということを言っています。

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また、監督はこんなことを言っています。

「風立ちぬ」は「ポニョ」から5年かかっています。〜中略〜やはり5年かかるんです。今、次の作品を考え始めますと、たぶん5年ではすまないでしょうね。この年齢ですから。〜中略〜そういうわけで、僕の長編アニメーションの時代ははっきり終わったんだと、もし自分がやりたいと思っても、それは年寄りの世迷い事であるということで片付けようと決めています。

 

この会見の内容を見る限り、宮崎監督は、長編映画を制作する際の体力的な面と、これから映画をつくり続けていって、「落ちぶれた」と思われるよりも、日本や世界で大人気のうちに身を引いた方が得策だと考えたのだと思います。

 

宮崎駿から子供たちへ伝えたいこと

記者から「子供達へ伝えたいことはありますか?」と聞かれた宮崎監督は、「そんなにかっこいいことは言えません。何か機会があったら、私たちが作ってきた映画を見てくだされば何か伝わるかもしれません。それに留めさせてください。」と言っていました。

 

大の子供好きで、自宅に定期的に子供を招待している宮崎監督ですが、この記者会見ではとても謙虚な様子でした。また、あまり内面を多く語りたがらない彼らしさもありました。

 

これから何をしていくのか?

 記者の「これから何をやっていきますか?」という問いに対し、監督は「僕は自由ですと(引退の辞に)書いたので、やらない自由もあると。ただ車が運転できる限りは毎日アトリエに行こうと。それでやりたくなったものや、やりたいものはやろうと思っています。

 

ここです!→「やりたくなってものや、やりたいものはやろうと思っています。」

 

結構今回の短編アニメーション「毛虫のボロ」を制作しているというニュースが飛び込んできた時は、ネット上で「結局作ってるんじゃん!」とツッコミを入れられていましたが、宮崎監督は長編アニメーションの制作はやめると言っただけで、この2013年の会見の時点ですでに「やりたいものはやる」と言っているんですね。

 

この言葉が今回のNHKで特集された「毛虫のボロ」の制作に繋がっています。

 

短編作品「毛虫のボロ」制作に至るまで 

では、今回番組で特集されていた「毛虫のボロ」とはどんな作品なのでしょうか? 

 

これは引退した宮崎監督が、「長編は無理だけど、短編はまだ作りたいものがある」と言っていたことから始まっています。先ほどの引退会見でも「やりたいものはやる」と言っていましたよね。

 

引退後、宮崎さんはひとりでひっそりと過ごしていました。その中で、彼の心に「また作品を作りたい」という気持ちが出てきます。

NHKでは2015年の1月に取材に行った時、すでに「毛虫のボロを作る」と宮崎さんが言っていたそうです。

ということは、すでに約2年も前からこの「毛虫のボロ」の制作はスタートしていたというわけです。

 

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スタジオジブリの解体

これもあまり知られていませんが、スタジオジブリは思い出のマーニーを最後に制作部門を解体しました。宮崎監督がいなくなったスタジオジブリでは、アニメーターを雇うお金がまかなえなくなるからです。

 

アニメーターが沢山集まっていたよく目にするスタジオジブリとは違い、思い出のマーニー以降のスタジオジブリ内は閑散としています。

 

毛虫のボロは20年前の"幻の企画"

毛虫のボロは、実は20年前に企画されていながらあまりの難しさに実現をあきらめた[幻の作品]。

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▲長編アニメーションとして企画されていた「毛虫のボロ」

 

そんな時に宮崎さんは、新進気鋭の若手CGアニメーターたちに出会います。そこで宮崎さんは嬉しそうな表情を見せ、50年間ずっと紙と鉛筆でアニメーションを作ってきた人が、初めて最新のCGに挑戦するのです。

 

改めて長い記事ですので、再び目次を載せました。▼次は「9」からです。

鉛筆からタッチペンへ

紙に直接描くのとは違って、宮崎さんがCGを手直しする場合、液晶タブレットの厚みのある画面にタッチペンで描き込んでいくので、ガラスの厚みの分だけ僅かな誤差が生じてしまいます。

 

もともと宮崎監督は、他のジブリのアニメーターが描いてきた絵を0.1ミリ単位で「ここはもうちょっとこうなってるんだよ」とぶつぶつ独り言を言いながら修正をしてきました。0.1ミリ単位でです。

 

それがタブレットになることで、ガラスの厚み分いつも誤差が生じてしまうので、宮崎監督は苦労したそうです。今までの宮崎さんのドキュメンタリーでは作品の内容についての苦悩や試行錯誤が見れましたが、今回のNHK「宮崎駿ー終わらない人」ではいつもと勝手が違う作業に立ち向かう宮崎さんの姿が見られます。

 

ゴミ拾いをきっかけに穏やかになる

宮崎さんは長編映画制作から引退後穏やかな性格になったのは本人も自覚済みで、「ゴミ広いを始めてからだよ」と言っていました。毎朝、自宅の近所のゴミ拾いをするのが宮崎さんの日課だそうで、長年続けるうちに「人間はしょうがないものなんだ」と思えるようになったそうです。

 

投げ捨てられたゴミにいちいち「なんだこれは」と怒ってもしょうがない。「捨てた人にも何か嫌なことがあったんだ」と思いながら拾うようにしたら、心が穏やかになったそうです。

 

 

短編「毛虫のボロ」とゴミ拾いとの密接な関係

以前の宮崎さんは、ゴミ拾いに全く無関心だったそうです。ですが、実際にコツコツ続けていくことで、「ゴミ拾い仲間」とのすてきな出会いがあり、毎週末は川掃除をして過ごしたり、また、川掃除を続けるうちにカワセミが飛んでくるようになったりと、どこか遠くへ出かけなくても半径30メートル以内にすばらしいものがあることが分かった。

 

「毛虫のボロ」は、誰も目にとめないような雑草に暮らす毛虫のボロが主人公なのですが、人間には思いもよらないようなすてきな世界が広がっているというストーリーでもあるそうです。

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宮崎さんの人柄

宮崎さんは怖いイメージや、頑ななイメージを持たれることが多いのですが、10年間宮崎監督を取材し続けているNHKの荒川さん曰く、とても気さくで面白い方だそうです。

 

「荒川、もう来るな!」と怒られても、帰らずに粘っていると「まだそこにいたのか」と声をかけてくれる。そして「そんなところにいても何も見えないだろう」と声をかけてくれる。自分が怒ったことを反省しつつそっとフォローをいれてくれるそうです。

 

なんともお茶目な感じというか、可愛いおじいちゃん、という感じでしょうか、笑

あの宮崎監督に怒られたら普通の人は心臓は持ちませんけどね。

 

そして宮崎監督の様子を見ていると、突然一人言のように話をし始めます。その話の内容がなんとも皮肉っぽく、そしてシニカルな笑いを含んでいるので、独特で面白いのです。本当の宮崎さんを知る人は口を揃えて「映画より、宮崎さん本人のほうがずっと面白い」と言うらしいです。宮崎ワールドです。

 

荒川さんと宮崎さんの関係

今回の番組「終わらない人ー宮崎駿」の制作には、10年以上取材をしているNHKの荒川さんとの関係は外せません。

彼がいたからこそ、今回のような長期に渡ったドキュメンタリーが作れたと言えます。

 

荒川さんと宮崎さんの出会いは2005年から。荒川さんは当時ゲド戦記の制作が進んでいる時に、「プロフェッショナル仕事の流儀」で鈴木プロデューサーの特集の取材をしていました。

 

「でも、ジブリの鈴木さんを取材する以上、二人三脚で映画を作り続けてきた宮崎さんのインタビューがどうしても欲しい。」

そう思った荒川さんは、宮崎さんに取材のお願いをします。

 

すると宮崎さんは「短編に関する話だったら取材を受ける」と言っていたそうです。それで鈴木さんにお願いし、宮崎さんが取材に答えてくれたところから荒川さんと宮崎さんの関係が10年ほど続きます。

 

時には近づきすぎて「君とは馴れ合いの関係になりたくない」と怒られるも、密着取材を続け、荒川さんは宮崎さんの素顔を数多く取材してきました。

 

11月13日放送NHKスペシャル「終わらない人ー宮崎駿」

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(こちらは番組終了直後のため、メモ書きの状態で編集中です。ですが、宮崎監督が長編映画をつくろうとする過程が特集されていたり、とても面白いないようだったので、メモ書きの状態でも良ければお読みください)

 

2015年1月

「もうそんなもん持ってるの?」

 

という言葉から始まった同番組。カメラで撮影していたNHKの荒川さんに対して放たれた言葉だ。

 

「引退してる人間なんか撮らなくていいんだよ」

「今の世の中に合わせて生きる気はないから」

「数百人のスタッフを率いて長編映画を作る体力がない」

 

続けざまに宮崎監督のこんなつぶやきが流れる。

 

2015年1月時点では、引退宣言から約2年経ち、宮崎駿はジブリ美術館の展示品を作るのが日課であった。

訪ねて来る人はほとんどいない、隠居生活となった宮崎駿監督はどこか寂しそうだった。

 

〜ここから過去の回想シーンが流れる〜

宮崎駿は、わずか4秒のカットにも1年以上描き直す。線一本の妥協を許さなかった。若いスタッフに、「ダメなら降ろすぞ!」と怒っていた。そんなストイックで情熱的ななかつての宮崎駿監督の様子だった。

 

「スタジオは人を食べちゃうんですよ」

 

この言葉がとても印象的だった。スタジオは人を食べ、いつかは誰もいなくなる。と。

 

2015年3月

この頃宮崎駿は、長年嫌っていたCGについてやけに話すようになっていることに気づいた取材スタッフは、彼にその理由を聞くと、若いCGアニメーターと出会い、その可能性に面白さを見出したのだという。

 

この頃から20年前に実現できなかった「毛虫のボロ」を作ろうとする。

悩んでいる宮崎に、鈴木プロデューサーが「楽しみながらやってみれば?」と助言したことにより、若手先鋭のCGアニメーターと短編「毛虫のボロ」を制作することになる。

 

2015年5月

CGアニメーターがスタジオジブリにやってくる。ここですでにある程度CGで作られた毛虫のボロ動きを宮崎が見る。

毛虫の毛の動きは一本一本数値処理されていると言う話を聞く。

それを初めて見た宮崎駿さんは満面の笑みで「なんかうまくいきそうな気がしてきました、良い刺激を受けました」と話す。

 

取材スタッフが「また挑戦を始めるんですか?」と聞くと、「挑戦するなんて言われるとムカムカするんだよね、とぼとぼ行くんだよ」と反論。でも顔には笑みが浮かんでいた。

 

CGアニメーションは手書きでは絶対に無理な繊細な表現ができる。ピクサーのモンスターズインクはサリーの230万本の毛の動きがコンピューターで計算されている。

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これと同じようなことを宮崎駿はあの年にしてやろうというわけだ。

 

毛虫のボロの制作は、「予算も自分たちでまかなえる範囲でやる」「ジブリ美術館に上映する」という決まりで始まった。

宮崎は、「沢山の観客に見せるためではなく、最後は自由にアニメーションの表現を追求したい」と考えていた。

 

「また青春が来るんじゃないかと考えるのはとんでもない錯覚だから、残された時間をどう生きるのかが大事」

 

そんなことをつぶやいていた。

  

2015年8月

制作は、宮崎が描いたボロの絵コンテを見て、CGアニメーターが動きをつけていくというプロセスで行われた。

 

自分が描いた絵がCGアニメーションになっていく過程を見た宮崎は、「面白いね」「新しいウィルスを作っている感じが」と笑顔で話す。

 

いつものように貧乏ゆすりをしながらタバコをふかし、絵コンテよりさらに細かなレイアウトと呼ばれるものを描く宮崎駿。少しでも細かくイメージを伝えるために制作に没頭する。

 

そこで休憩中にスタッフに「去年よりも目力が違う。若返ってますよ。」と言われて「そんなこと言わないでよ」と宮崎はツッコミを入れるが、まんざらでもない様子だった。

 

2015年10月

免許の書き換えに行った宮崎駿は、そこで自分と同年代の老人と遭遇する。そこで「自分がこんなに年をとってるとは思わなかった」「ジジイ、ジジイに驚く」などジョークを飛ばす。そしてすかさず、今日見てきた老人の様子を絵に描いていた。走り描きとは思えない、年を感じさせないとても上手な絵であった。

 

そんな中、宮崎はCGのスタッフが作った「毛虫のボロ」の最初のシーンを見て、「ボロの振り向き方が大人っぽいもっと子供っぽくしたい」と言う。このこだわりに宮崎駿作品独特の豊かな表現力を垣間見る。この細かい動きへのこだわりが、見るものの心を奪う宮崎監督のアニメーションを作り上げてきたのだ。

 

この頃から宮崎は、

 

「時間がない」

「僕より長生きするはずの人間が先に死んでしまって俺何やってるんだろう?」

 

とこぼすようになる。自分には時間が残されていないと焦っているようだった。

 

CGが上がってきても全く納得できな宮崎駿監督。

「CGというのは難しいね、魔法の小箱じゃないんだね」

「ゴミみたいな作品が生まれるかもしれない、何十年の積み重ねがパーになる、だけどまだ血の雨は降ってない」

そんなことを話しながら、制作に取り組んでいく。

 

2015年12月7日

ここにきて宮崎は鈴木プロデューサーに相談をする。

 

「このままいくとダメな作品になる」

「何度でもやり直さないと、これじゃ客に見せられるかどうか」

 

やはり、最新の技術を持ってしても、宮崎の納得のいく描写はなかなか出来ない。

 

「こんなんじゃ寝られない」

 

当初は楽しみながら作る予定だった短編映画「毛虫のボロ」の制作も、だんだんかつて情熱でストイックな宮崎駿が蘇っていく。

 

そしてこれまで触ってこなかったコンピューターについに宮崎監督が触りだす。1mmの線にこだわってきた宮崎は、コンピューターの手描きとは微妙に違うタッチに四苦八苦する。

 

「始まりを失敗してはいけない」

 

毛虫のボロの最初のシーンに対して並並ならぬこだわりを見せ、長編アニメーションをやっていた頃の熱がどんどんと復活していく。

 

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2015年12月18日「映画制作の原点」

CGアニメーターの一人、櫻木さんがついにハードな仕事に倒れ病院へ。他のスタッフはスターウォーズの新作の試写会へ。

宮崎は「みんなほんとはスターウォーズやりたい、こんな毛虫じゃなくて」とジョークを飛ばす。

 

ここで宮崎は映画制作について語り始める。

 

「30代、40代の頃の気持ちはないが、何もしないのはつまらない、やっぱり映画を作ってるのが一番面白いんだよ、だけどヘボはとりたくない、違う世界にいきたい。」

 

「自分が好きな映画はストーリーで好きになったのではない、ワンショットを見た瞬間にこれは素晴らしいって思うんだ。」

 

数日後、宮崎が

「やっとわかったんだよ、謎が、生き物の気配がないんだよね、それを足そう」

とスタッフに話し出す。毛虫のボロの冒頭の難しいシーンの突破口が見えてきたのだ。

 

宮崎は、この世には存在しないファンタジックな夜の魚を足そうと言い出す。その魚は、かつての崖の上のポニョに出てくる魚のようであった。

 

「呪われたカットを早く終わらせよう」

 

宮崎が、映画の最初のカットをここまで大胆に変えるのは初めて。

 

「やったけどダメだったねなんてことがないようにしたい、本当にそうだからね。」

 

そんなことをつぶやきながら、一度は引退した宮崎駿の想像のタネが再び膨らんでいく。宮崎は語る。

「世界は美しいって映画を作りたいんだよね、気がつかないだけで世界は美しい、そういう映画を作りたいんだよ」

そして短編映画制作は、大きな山を越えた。

 

この頃から宮崎監督が机に向かう時間が長くなっていく。

「CGに負けてたまるかという気持ちがある」

そう語りながら無数の毛虫が動く大変なカットをCGに対抗するように手描きで描いていく。

 

「いま作るんだったら何を作るんだろう?こういう時代は何か渇望するもんがあると思うんです」

「今から作って5年かかったら俺は80だよ?心臓が止まるかもしれない」

「頑張ろう、おじいさん」

 

そんなことをぼやきながら、この頃から宮崎の心には「再び長編作品を作りたい」という気持ちが芽生え始めていた。

 

その頃、宮崎は人工知能によって描かれた最新のアニメーションを見る機会があった。それを見て、「生命に対する侮辱を感じます」と憤りをあらわにする。

「地球最後の日が近いって感じがするね。」

そうつぶやきながら、原始的な手描きでのアニメーション作成に没頭していく。

 

2016年8月の初め「再び長編映画制作へ」

この頃、ついに長編映画の企画書を鈴木さんに提出する。その企画書には、元来の5年スパンでの制作ではなく、3年間という異例のスピードで仕上げるという宮崎の構想が書かれていた。

 

それを見た鈴木プロデューサーは、「宮さん絵コンテ描いて死んじゃったら、それだと映画は大ヒットですよ」とブラックジョークを飛ばす。長年のゴールデンコンビの仲の良さを感じさせる。

「途中で死んでも、何もしないで死ぬより、やってる最中に死んだ方がましだよね」

宮崎はこう話し、長編作品を制作する決意が固まってきた様子をうかがわせた。 

 

2016年10月

77歳で色彩設計のヤッちんこと保田道世さんが亡くなる。その報告を受けた宮崎は、「あぁ逝ってしまった。」とつぶやき、非常に考えこんでいる様子。

 

その出来事に後押しされるように、宮崎は長編作品への意欲を高めていく。新作の絵コンテを100ほど作り、それでこの長編がいけるかどうか見極めるそうだ。

 

長編映画が動き出すかはまだわからないが、

「生きることはアニメ映画を作ること」

一度は第一線から離れ、数多くの仲間の死、そして短編制作、それらを通じて、宮崎は何か大切なことに気づいたようだった。

 

番組を見て感じた宮崎駿という人間の偉大さ

僕はこの番組を見て、宮崎駿という人間の偉大さに改めて気付かされました。最初はわきあいあいと「毛虫のボロ」の制作が始まるのですが、徐々に宮崎監督のストイックさが出てきます。「こうじゃないんだよ」「もっとこういう動きをするんだよ」たった1秒のカットにこだわり抜く姿勢を見て、この小さなこだわり1つ1つの積み重ねが、あの風の谷のナウシカや、千と千尋の神隠しを生み出したのだな。と感動しました。

 

また、普段宮崎アニメを見る時に何気なく見過ごしている顔の表情や仕草にも超がつくほどのこだわりがあって、そのこだわりがあの生き生きと、瑞々しい映像に繋がっているのだなと改めて感じました。

 

また、彼が一緒にアニメを作ってきた仲間が高齢で次々と亡くなっていく中、「何もしないで終わるよりは、何かをしている途中に死んだ方がましだ」と語り、一度引退した長編映画の制作を決意したところは胸にぐっとくるものがありました。

 

いくら引退宣言をしても、やっぱり日本人としては、彼の長編作品をまた見たいと思ってしまいます。宮崎駿はもはや取り憑かれるまでにアニメが大好きな人間なのだと感じました。

 

宮崎監督の新作は、通常5年かけて行うものを、3年をかけて急スピードで制作するそうです。予定では2019年の東京オリンピック前に公開とのこと。まだ企画段階から制作に入ったばかりで、かつ、本当に映画として仕上げるのかも未定らしいですが、彼の本当の遺作となるであろう新作から目が離せません。

 

どんな作品をつくるのか?

ストーリーは?

また、あの久石譲さんが音楽を担当するのか?

声優は?

 

色んなワクワク感が止まりません。

宮崎駿が生きている時代に生まれたことを、本当に嬉しく思います。

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宮崎駿の【知られていない】関連商品たち

宮崎駿監督はアニメ作品で多くの人に知られていますが、ここではあまり知られていないアニメ作品以外の書籍や漫画、久石譲さんの宮崎アニメの曲を中心とした武道館公演などの商品について載せてあります。

 

どれも素晴らしいものばかりです。

となりのトトロ-Blu-rayバージョン-

言わずと知れた名作「となりのトトロ」のBlu-rayバージョン

 

・画質がDVDと比べ物にならないほど綺麗

・セリフや音楽などの音がクリア

・何度見返しても面白い永久保存版

 

今回のNHKスペシャルで使われていたトトロの映像も、Blu-rayバージョンのものでした。

 

風の谷のナウシカコミックセット1〜7巻

宮崎駿監督第1作目「風の谷のナウシカ」よりコミックセット。

 

・宮崎駿本人による描き下ろし

・映画化されたのは2巻までなので、ナウシカの続きを見れる

・アマゾンレビュー400件以上星4.5以上の驚異的な高評価

 

意外と知られていないナウシカのコミック。映画の続きがどうなっているのかをじっくり楽しむことができます。

 

久石譲in武道館〜宮崎アニメと共に歩んだ25年間〜

2008年に行われた大規模な久石譲によるコンサート

 

・巨大スクリーンで宮崎アニメを見ながら久石譲の生の音楽を楽しめる

・総勢1160名の超大規模なオーケストラ隊によるど迫力の演奏

・コンサートの終了間際には宮崎駿自身がかけつけ、久石譲と涙の握手をかわす

 

こちらも永久保存版の作品です。宮崎アニメに絞り、ナウシカからポニョまでの宮崎作品を巨大な映像と共に感じることができます。あまりの壮大さに感動して涙を流す人多数。

 

もののけ姫はこうして生まれた

・アマゾンレビュー平均星4.5以上

・宮崎駿が一人で描いていたもののけ姫が、壮大なプロジェクトとなっていく過程をすべて収録

・宮崎駿の創造の原点を垣間見ることができる

 

宮崎駿監督の大ヒット作「もののけ姫」その制作過程をなんと5時間半にわたりあますことなく収録してあります。

今回のNHKスペシャルの50分番組でもっと宮崎駿監督について知りたいと感じた方には強くオススメします。

 

風立ちぬ-原作コミック-

2013年の宮崎駿監督の実質引退作となった風立ちぬの原作コミック

 

・アマゾンレビュー平均星4.5以上

・風立ちぬの原点、そして映画をより深く感じることの出来る全9話を収録

・コミック限定の宮崎監督自身によるコラムも掲載

 

もともとはこの原作コミックで終わるはずだった「風立ちぬ」この原作がのちに映画化へとつながります。主人公がブタの顔をしていたり、少し映画版とは違いますが宮崎監督のぬくもり溢れる絵を堪能することができます。

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