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草間彌生【文化勲章受賞】〜壮絶な人生まとめ〜個展開催も

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平井堅似ドマジメ鬱ブロガーすみす♪です。

 

今日11月3日、今年度の文化勲章の親授式が皇居・宮殿であり、芸術家の草間彌生さんが天皇陛下から勲章を受賞しました。

 

草間さんは「突然賞を頂いてとまどっております」と驚いた様子で、「やっぱり自分は死にものぐるいで、何千年も人々が心を打たれる芸術を作っていきたい」と今後の抱負を語りました。

 

アメリカタイム誌で「影響力がある100人」に選ばれるなど、最近では日本にとどまらず、世界で活躍しています。

そんな草間彌生さん(87歳)についての壮絶な人生について改めて振り返り、最後には2017年開催予定の個展についても触れようと思います。

幼い時に統合失調症に

草間 彌生(くさま やよい、1928(昭和4年)3月22日 - )は、日本の芸術家。長野県松本市生まれ。

彼女は幼い頃から草花のスケッチをしていました。そして本格的に絵を描き始めたきっかけは、少女時代から統合失調症にかかり、悩まされていた幻覚や幻聴から逃れるために、それらの幻覚・幻聴を絵にし始めたことから。

 

彼女は自らに襲い掛かってくる幻覚や幻聴から自分を守るため、作品を水玉模様で埋め尽くす儀式をしているとも言われています。

 

草間彌生といえば「ドット」ですが、幼少期の頃からすでにその原点があったんですね。

 

16歳で入選

1945年、戦争の時に疎開してきた画家らが立ち上げた「第一回全信州美術展覧会」で並み居る顔ぶれの中、なんと16歳で入選を果たします。

その後京都市立美術工芸学校(現:京都市立銅駝美術工芸高等学校)の4年生最終課程に編入して日本画を学び、翌年卒業します。草間彌生さんは最初は現在のような前衛的なアート作品とは正反対の日本画を勉強していました。

 

その後日本画には興味が無くなり、松本の実家へ戻り寝食も忘れ毎日数十枚以上を描き、没頭するようになります。

 

28歳で渡米

1957年に渡米すると絵画や立体作品の制作だけではなく、1960年代後半になると、彼女のボディ・ペインティングやファッションショー、反戦運動などは、その過激さから「ハプニング」と称されました。そしてすでに1960年代には「前衛の女王」の異名をとります。

 

また、自作自演の映画、「草間の自己消滅」は、第四回ベルギー国際短編映画祭に入賞し、ヨーロッパ各地でも「ハプニング」を行っていきます。当時の人々からすると、彼女の存在は相当異質で面白いものだったのです。

 

前衛の女王自体の草間彌生▼

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恋人との出会いと別れ

ニューヨークに拠点を移した彼女は、のちのパートナーとなるジョゼフ・コーネルと出会います。

 

しかし、1973年に彼女はどん底へと突き落とされます。パートナーであったジョゼフ・コーネルが死去しまうのです。このことが原因となって草間彌生は体調を崩し、日本へ帰国し入院します。彼女の悲しみは計り知れるものではなかったのでしょう。

しかし彼女はここから小説や詩集を多数発表し、悲しみを創作活動によって乗り越え始めます。1978年には処女作品マンハッタン自殺未遂常習犯を発表し、1983年にはクリストファー男娼窟で、第十回野生時代新人賞を受賞しました。これらの小説には、彼女の幼年期の幻視体験をモチーフにしたものもあります。

 

こうしして深い絶望を経験し、彼女の作品はより一層深み凄みを増すようになっていきます。

 

日本に帰国

米国でその名を轟かした後、彼女は1973年活動拠点を東京に移します。その後、数々の個展を開いたり、賞や雑誌で取り上げられるようになります。

・1993年ヴェネツィア・ビエンナーレで日本代表として日本館初の個展。

・2001年朝日賞。

・2009年文化功労者、「わが永遠の魂」シリーズ制作開始。

・2011年テート・モダン、ポンピドゥ・センターなど欧米4都市巡回展開始。

・2012年国内10都市巡回展開始、ルイ・ヴィトンとのコラボレーション・アイテム発売。

・2013年中南米、アジア巡回展開始。

・2014年世界で最も人気のあるアーティスト(『アート・ニュースペーパー』紙)。

・2015年北欧各国での巡回展開始。

・2016年世界で最も影響力がある100人(『タイム』誌)。 

なんと、現在世界で最も影響力がある人の1人に、草間彌生さんが選ばれています。

 

草間彌生の作品の特徴

草間彌生さんのいくつかの作品は、水玉模様などの1つのモチーフの反復によって絵画の画面や彫刻の表面を覆うことが特徴の一つです。▼

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かぼちゃのモチーフに、草間彌生独特の派手な水玉模様を描いたもの。

 

また、合わせ鏡を用いて光やオブジェを無限に広がるように見せるインスタレーションなども有名です。▼

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まさに異空間。この世界は草間彌生独特のものです。

 

あのルイ・ヴィトンとコラボも

2012年にはあの有名なフランスのファッションブランド。ルイ・ヴィトンともコラボをしました。

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▲ニューヨークのフラッグシップショップが独特の水玉模様になりました

 

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▲こちらは草間彌生本人にそっくりな人形。草間彌生自身がアートということが現れています

 

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▲こうやってモデルと草間彌生のドット柄が一体になると、一気にアートからファッションへ変化します。

 

草間彌生の名言集

一番新しい、誰も作ったことのないもののために、

十代から一生懸命描いてきた。

新しい道をみつけてきたんです。

地球、月、太陽、そして人間も、

全ては水玉で出来ているの、無数の水玉によってね。こ

れは私にとってとても大事な哲学のひとつであり、

そしてこのアイディアは多くの人にも受け入れられているの。 

自分自身の信じるところを

正直に生きればいいと思います。 

私は死んでもなお、まだまだもっと絵を描きたいんです。

死んでも死にきれないくらい、

美術のことと、つくることに熱烈なのよ。

私もエジソンに賛成です。

私の芸術の発展は、天才と努力の二つから成り立っています。 

彼女の言葉1つ1つを見ていると、芸術にとらわれいる狂気のような、凄みを感じずにはいられません。もはや彼女が芸術そのもののような雰囲気です。

 

草間彌生の人気書籍 

ここでは、草間彌生の人気書籍を紹介します。

この本は、草間彌生の言葉を集めたもの。薄くて読みやすく、彼女のエネルギーをもらうことができます。最近元気が出ない人にオススメ。

 

この本は、彼女自身が語った彼女の魂の軌跡が書いてあります。

この本からは彼女の芸術へのエネルギーを存分に感じることができます。絵を母親に反対されても、食うに困っても、警察沙汰になってもたじろがず、己の道を突き進む勇気を感じ取れます。

彼女自身をもっと深く知りたいという方にオススメ。

 

これは森美術館が発行した彼女の世界を堪能できるビジュアル本。

色鮮やかな水玉のバルーンや、無数の光が明滅するメランコリックな暗闇、高さ2.8mの巨大な少女像まで、草間彌生の新たな創作世界が一望できる作品集になっています。

家に一冊置いておくだけでも、おしゃれな雰囲気が出ます。 

 

この本は、写真とともに草間彌生の魅力に迫れる一冊。活字だけの本が苦手な人にオススメです。

  

2017年日本で個展が開催

そんな世界的に有名な草間彌生さんですが、来年、日本で個展が開かれます。もしかしたらこれが最後の日本でも個展になるかもしれないので、これは絶対に行かないといけません。

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見どころ

世界を舞台に活躍する前衛芸術家、草間彌生。
1950年代後半に単身ニューヨークに渡って以降、絵画、彫刻、インスタレーション、映像、
さらには小説や詩に至るまで、広範な活動を展開してきました。デビュー以来一貫して
時代の最先端を走り続け、今もなおその創作意欲はとどまるどころか、さらに加速しています。
近年では欧米、中南米、アジア、そして日本など世界各地で大規模な個展を次々と成功させており、
今や「日本が生み出した最も傑出したアーティスト」といっても過言ではないでしょう。
今回の展覧会では、2009年から草間が精力的に取り組んでいる大型の絵画シリーズ
「わが永遠の魂」を中心に据え、一挙約130点を日本初公開。
さらに、初期から現在に至る創作活動の全貌を総合的に紹介します。
草間芸術の魅力を余すところなく伝える集大成となる展覧会に、どうぞご期待ください。*10

基本的には、草間彌生さんの大型の絵画を展示するそうです。しかもその数130点!新国立美術館では、草間彌生ワールドが炸裂するでしょう。

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▲130点の展示から一部抜粋。有名なドット柄に加え、彼女の頭の中で繰り広げられる独特の世界が爆発しています。赤色を中心に、原色と原色を合わせて強烈な印象を放っています。

 

個展ではこのような大型絵画が130点も美術館に並びます。その様はおそらく圧巻でしょう。

 

詳細

「草間彌生わが永遠の魂 」

会期:2017年2月22日(水)- 5月22日(月)

休館日:毎週火曜日 ※5月2日(火)は開館開館時間10:00 - 18:00 金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)

会場:国立新美術館 企画展示室1E【東京・六本木】
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 http://www.nact.jp/
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)主催国立新美術館、朝日新聞社、テレビ朝日協賛鹿島建設、岡村印刷工業協力草間彌生スタジオ、パナソニック